今月のプロ・リクルーター(第7回) 株式会社ネクソン 長谷川様 「採用はネクソンの『未来の入口』」
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本連載では、ダイレクトリクルーティングを積極的に取り入れ、「プロ・リクルーター」として活躍、実績を挙げている企業の経営者や人事担当者を表彰させていただき、人事業務に対するポリシーや取り組みを伺います。


第7回は、1994年の創業以来「メイプルストーリー」「アラド戦記」「マビノギ」といった人気タイトルをはじめとするオンラインゲーム、モバイルゲームおよびソーシャルゲームを配信し続けている株式会社ネクソンで採用業務を務める長谷川幸一様です。

 

【受賞理由】

韓国・ソウルで創業され、2005年に日本へ本社を移転、2011年に東証一部に上場したネクソン。今年15周年を迎えた「メイプルストーリー」をはじめ、10年以上サービスを提供しているゲームタイトルは11にもおよびます。

入社当時、人材紹介会社経由での採用が9割を占めていたなか、自社の採用力向上が今後必要になると感じた長谷川様は、「ダイレクトリクルーティングの強化」を宣言。現在では、ポジションごとに採用手法や媒体を使い分け、積極的な採用活動を行っています。

同社の採用施策における特長の一つが、2016年から続く人材紹介会社向けのメールマガジン。このメールマガジンは、ダイレクトリクルーティングの強化が進む今でも毎週配信されています。コツコツと丁寧にコミュニケーションを積み重ねる姿は、まさに「ネクソンらしさ」であり、自社が重要視する「定着性の高い人材」の採用にもつながっています。

社員一人一人が持つコミュニケーション能力や協調性を生かすことを重視し、「制度やルールで強制しない」という方針は、同社の「待ちの採用」を、穏やかに「攻めの採用」へ転換させました。

 

<プロフィール>
長谷川 幸一様
株式会社ネクソン 管理本部/経営支援部/人事室 人材開発チーム
大学卒業後、ベンチャー企業で約7年企画営業を担当。その後、金融系の企業で人事担当者として、労務および新卒・中途の採用業務を経験。2016年11月に株式会社ネクソンに入社し、同社のダイレクトリクルーティング強化など採用業務に関わる。

 

「これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」

 

私は大学卒業後、企画営業を担当し、その後ネクソンに入社する前の職場で初めて人事のキャリアをスタートします。そこでは「労務」と「採用」のどちらも担当していたのですが、「労務」よりも、マーケティング要素やコミュニケーション能力が必要とされる「採用」の方が、自分に合っており、楽しいと感じていました。また、中途採用に加えて、新卒採用も始めたタイミングだったため、「人材紹介会社を使わずに、自分たちで欲しい人材を採りにいくことの難しさや面白さ」を経験できました。ただ、当時いた会社は50名規模。採用人数も限られていましたので、もっと集中的に採用の経験を積むためには、ある程度の規模が必要と思い、転職を決意しました。

 

採用担当者として候補者に会社の良いところを説明するなら、自分自身がまずその会社やサービスのファンでありたいと考え、昔から好きだったゲーム業界を志望しました。孔子の「これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。」という言葉が好きなのですが、まさに仕事も楽しんでいるからこそ、困難があっても頑張れるし、成長もできるし、成果も出せると思っています。また、ネクソンのゲームはユーザーさんからも長く愛されているものが多いため、社員も「定着性」を重視しているのですが、ゲームも仕事も「継続するには楽しむこと」が大切だと思っています。

 

 

 

人材紹介会社向けのメールマガジンは100回以上継続

 

私が入社した2年前は、人事はリーダーの寺澤一人のみ。ダイレクトリクルーティングに取り組む余裕はなかったため、9割近くが人材紹介会社経由での採用でした。当時はこの採用体制で特に問題もなかったのですが、人材獲得競争の厳しさが加速するなかでネクソンの将来を考えたときに「自分たちで人材獲得できる力を持つべきだ」という課題感を持ちました。前職の新卒採用の際にスカウトサービスを使っていた経験もあったので、「ダイレクトリクルーティングに力を入れていきたい」と宣言し、本格的な取り組みを開始。今では「これはビズリーチで探そう」や「これは人材紹介会社にも頼んだ方がいいかもしれない」など、ポジションごとで適切な手法を選べるようになりました。転職のスタイルがどんどん多様化していますので、手法や会社を1社に絞るということはなかなか難しいなと感じています。また、大切なのは「入社後に活躍してくれる人材を獲得できること」ですので、「人材紹介会社経由の比率を〇割まで抑える」といった目標は掲げず、案件ごとに最適な採用手法を用いるようにしています。

 

寺澤が一人で人事をしていた頃に、人材紹介会社とコミュニケーションをとる時間がなかったということもあり始めた施策なのですが、今でも継続して人材紹介会社向けに毎週メールマガジンを送っており、100回以上続いています。内容としては、採用決定や特に注力していただきたいポジションなどの採用全般について、また、候補者の方にアピールしていただきたいネクソンの記事やニュース、イベントなどのトピックスも送っています。また、弊社の採用フローやルールなどについてもご理解いただけるよう、毎週情報を掲載しています。

 

ただ、他に採用関連で何か特別なことをしているかというと、このメールマガジン以外はありません。リファーラル採用に今後注力していきたいとも思っているのですが、会社の風土としてボトムアップで進むところがあるので、制度やルールにして「人事が現場を動かすこと」はあまり向いていないのかもしれません。今後も「ネクソンらしさ」を大切にしながら、自社に合う採用施策を考えていきたいと思います。

 

 

 

会社の未来・成功のスタート部分を担っているのが「採用」

 

「ネクソンらしさ」でいうと、他のゲーム会社と異なる点として「開発機能が日本のネクソンにはない」ことがあげられます。開発はNEXON Koreaまたは社外のパートナー企業が担当しているので、日本では、既に開発されたゲームをカルチャライズやローカライズし、日本のみなさまにいかに長く楽しんでいただくかという「運営」を担うのが、主業務なのです。

したがって、「ゲームをゼロから作りたい」という方の希望にお応えすることはできません。しかし、この「開発業務がない」「リリースされたものを、長く愛されるゲームに育てることに注力する」方針であることにより、業務の量や時間はコントロールがしやすく、「働きやすさの確保」ができています。また、成功を「一人」ではなく「みんな」で喜べる風土があると感じています。
 

 

私は歴史書を読むのが好きなのですが、「この人がいなかったら、この作戦は成功していたのか」など、いつも成功の裏側にいる「人」の存在に注目しています。戦国時代で例えると豊臣秀吉よりも、彼に仕えた黒田官兵衛や竹中半兵衛などの軍師たちについ興味が湧いてしまいます。成功話の主役は一人かもしれませんが、その成功の裏側には、主役を支えてきたたくさんの人がおり、その人々なしには成功はありません。会社も同じで、働く人によって会社の未来が変わっていきます。採用は「未来の入口」だと思うんです。やがて振り返ったときに「あの人がいたからこそ、この成功がある」と、一人一人がネクソンの歴史に欠かせない存在になるよう、非常にやりがいを持って採用業務に取り組んでいます。

 

 

特別な施策はないからこそ、ありのままの「ネクソン」をもっと伝えていきたい

 

弊社は、育休・産休復帰率が91%、男女比も65:35で 、ゲーム業界の中では女性も働きやすい環境といえます。しかしながら、女性だけを対象にした特別な施策があるわけではありません。「全員にとって」働きやすい職場でありたいと考えていった結果、「女性にとっても」働きやすい職場となったのでしょう。

ただし、何か特別な施策を打っているわけではないこともあり、こういったネクソンの良さをまだ社外に積極的に伝えられていないと感じています。社内の雰囲気は面談・面接などの機会だけで伝えるのは難しい場合もありますし、継続的に積み重ねてこそ「信頼できる情報」となるのかもしれません。こういった点を「採用広報」を通じて情報発信し、社外の方々に理解していただくとともに、社内のエンゲージメント強化にもつなげていきたいと思います。

 

右から 株式会社ネクソン 管理本部/経営支援部/人事室 人材開発チーム 長谷川 幸一様、株式会社ビズリーチ ビズリーチ 執行役員 酒井哲也

 

(第1回):株式会社BuySell Technologies 市川様 「人事は最大のプロフィットセンター」

(第2回):株式会社インテリム 井上様 「採用活動とは、ファンづくり活動」

(第3回):KDDIコマースフォワード株式会社 笹内様 「経験ゼロから追求した自分たちらしい採用」

(第4回):グロウ株式会社 宮本様 「価値観のすり合わせこそ採用の最重要事項」

(第5回):株式会社ジーニー 藤本様「1年間で、内定承諾率を2倍以上に改善」

(第6回):株式会社GA technologies 豊田様 「常に持ち続けたいのはスピード感と柔軟性」

 

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