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採用・人事領域の最先端研究を行うビズリーチHR研究所の研究員が、9月3日(土)~9月9日(金)の間、さまざまなメディアに掲載された「採用」「人事」「社会」に関する記事から、採用・人事担当者に役立つ注目の記事をピックアップ。採用・人事領域の専門家である研究員の視点から、解説を行います。


今、注目の「紹介転職」 声がかかる人はこんな人だ!
(日経ウーマンオンライン)
http://wol.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/031400060/083100020/

■ピックアップ早読み
注目されている「紹介転職」。「リファーラル・リクルーティング」とも言います。声がかかる人はやはり、「一緒に働きたい」と思われる人。まず行うべきなのは、積極的に社外コミュニティーに参加することです。日ごろから、自分のやりたいことや興味があることをさりげなく周囲に発信することが求められます。そのためには、いつでも自分の経験や考えを伝えられるよう、どのような仕事をやってきたかを整理しておくことが必要だと述べられています。

■研究員の視点
記事は求職者視点ではありますが、企業側視点での「能動的に実行する採用活動」を考えるヒントになりそうです。つまり、どれくらい社外のコミュニティーとの接し方をデザインできているか。特に、新しい価値を生み出そうとする場合には、既存社員だけではうまくいかないことが多々あります。意識して新たなコミュニティーと接点を持つことで、多様な人材と情報を得る機会になるでしょう。


新時代の有能なリーダーに不可欠な7つの資質 アメとムチはもう効かない
(Forbes JAPAN)
http://forbesjapan.com/articles/detail/13541/1/1/1

■ピックアップ早読み
従業員たちは今や、報奨や処罰などの「アメとムチ」では動機づけられません。職場の一員として認められ、尊重されたいのです。つまり、信頼に基づいた上司と部下の関係構築が求められています。そのためのスキルのうち、多くの管理職に不足しているものとして「他者の視点でものを見る」「容認する」「知的好奇心」「批判的思考」「点と点を結ぶ」「謙虚さ」「コーチング・スキル」の7つが挙げられています。

■研究員の視点
リーダーと従業員の関係が変わってきています。従業員の気持ちの問題については、「士気・モラール」から「動機づけ・モチベーション」に。「ロイヤルティー」から「エンゲージメント」に。つまり、「集団」から「多様な個」へ。上下関係から対等関係へと変わってきているといえます。そのような変化に、リーダーは対応することができるのでしょうか。管理職のプレイング化によって、ピープルマネジメントがより重要になってきます。この流れに対して、人事としてどのように現場マネジメントを強化するかは大きな課題になってくるでしょう。


(参考図書)
『リーダーシップ・チャレンジ』(ジェームズ・M・クーゼスほか/著)


四半期に一度では少なすぎ? 社員を伸ばす建設的なフィードバックとは
(Forbes JAPAN)
http://forbesjapan.com/articles/detail/13533

■ピックアップ早読み
従業員の多くは、自分のパフォーマンスが望ましいレベルにあるかを常には認識していません。リーダーのおもな役割の一つは、従業員のパフォーマンスを上げるために頻繁なフィードバックを提供することです。良い従業員の多くは月に1回か週に1回、あるいは毎日のフィードバックを求めるようです。どの頻度でフィードバックを望んでいるのかがわかったら、その通りに提供することが重要であり、それこそが、彼ら彼女らの仕事ぶりに注意を払っていると知らせることにつながります。

■研究員の視点
近年急速にアメリカの企業で取り組みが始まっている「パフォーマンス・マネジメント3.0」と呼ばれるものの中核となるのが、このフィードバックの回転数の速さです。ある企業の人事担当者は「フィードバックや評価の機会がいらない人は、成長する機会を失っている人だ」と語っており、まさにこの記事の通りでもあります。一方で、「頻度を上げたくても、時間をつくれない」との声も。今一度、「上司の役割は何か」を考える必要があるのではないでしょうか。ヤフー株式会社を中心に広まっている「1 on 1」の仕組みや、ベイン・アンド・カンパニー東京オフィス元代表である山本真司氏の著書『35歳からの「脱・頑張り」仕事術』に紹介されている「ムカデミーティング」(毎日15分のミーティングを行うこと)などを見ても、パフォーマンスそして育成の両面の観点から、頻繁なフィードバックは有効であると考えられます。

(参考図書)
『35歳からの「脱・頑張り」仕事術―仕組みを作れば、チームは自動で回り出す』(山本真司/著)


大企業20社余の若手が新団体 技術革新に提言へ
(NHK NEWS WEB)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160910/k10010680181000.html

■ピックアップ早読み
日本の企業は、組織が大きくなるにつれて機敏な経営ができなくなり、革新的な技術やサービスを生み出せなくなっているとして、企業の枠を超えて革新的な技術やサービスを生み出すための提言を行う団体が設立されました。大手企業の30代を中心とした有志の若手社員が集まり、企業の枠を超えて定期的に勉強会を開き、新しい組織の在り方や働き方について積極的に発信していくようです。

■研究員の視点
過去さまざまな企業で若手人材が危機感を感じ、社内活性・改革を起こし、このような取り組みが行われてきました。しかし、今回の取り組みは明らかに過去のものとは異なります。それは、さまざまな企業の若手の実践者が、素早く、そして大規模につながっている点。誰もが簡単につながることのできる時代だからこそ、「想い」があることで一気に浸透していく可能性があります。このような動きが組織を刺激し、変えていくのか。注目すべき動きだと考えています。


「アレ」がない人材育成は、時間と金の無駄
(日経BizGate)
http://bizgate.nikkei.co.jp/article/114833816.html

■ピックアップ早読み
「アレ」とは、目的のこと。著者は、人材育成のあり方として、受け手側の社員がその研修によって何を成し遂げるのか、明確な目的・目標を持たせる仕組みを整えることがまずは優先されるべきだと語ります。人事部は経営ビジョンや戦略の内容を十分理解し、そのために必要なスキルや知識、そして人材の適材適所はどうあるべきかを考えなければなりません。企業経営者や人事部は「人を育てる」から「人に目的を持たせる」へ、180度発想を変える必要があるとしています。

■研究員の視点
人は他人を変えたいが、他人からは変えられたくない生き物です。「人を育てる」というのはその人を変化させようとすることであり、困難なこと。つまり、実際には本人が「自分自身で育つ」しかないということを人材育成の担当やマネジャーは認識する必要があります。自分で自分を育てたこと、つまり「自己成長感」を持たせることが必要であり、それが成長できる自信、成長し続けるモチベーションにつながるわけです。

(参考図書)
『新編 教えるということ』(大村はま/著)


※掲載している記事のURLおよびコンテンツは、事前の予告なく変更・削除される可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

文:ビズリーチHR研究所 金澤元紀

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